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07月17日-06号

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  1. 和歌山市議会 1990-07-17
    07月17日-06号


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    最終取得日: 2021-06-07
    平成 2年  6月 定例会   平成2年   和歌山市議会6月定例会会議録 第6号   平成2年7月17日(火曜日)議事日程第6号平成2年7月17日(火)午前10時開議第1  会議録署名議員の指名第2  承第1号から承第6号まで並びに議案第1号から議案第30号まで         ----------------------------会議に付した事件日程第1  会議録署名議員の指名日程第2  承第1号から承第6号まで並びに議案第1号から議案第30号まで         ----------------------------出席議員(39名)  1番  井口 弘君  2番  藤井健太郎君  3番  武内まゆみ君  4番  山田好雄君  5番  宮本廣次君  6番  森本保司君  7番  滝口直一君  8番  森田昌伸君 10番  武田杢夫君 12番  林 里美君 14番  平田 博君 15番  田上 武君 16番  山口一美君 17番  鶴田至弘君 18番  柳野純夫君 20番  森 正樹君 21番  南 徹治君 23番  山下 武君 24番  和田秀教君 25番  奥田善晴君 26番  小川 武君 27番  高垣 弼君 28番  武田典也君 29番  東山照雄君 31番  大艸主馬君 32番  小河畑喬夫君 33番  山崎 昇君 34番  辻本昌純君 35番  新田和弘君 36番  堰本 功君 38番  辻岡文彦君 40番  西殿香連君 41番  岡本 基君 42番  奥野亮一君 44番  岩城 茂君 45番  内田 稔君 46番  石田日出子君 47番  中谷 悟君 48番  九鬼嘉蔵君欠席議員(8名)  9番  浦 哲志君 11番  波田一也君 13番  小杉卓二君 19番  佛 栄次君 22番  石谷保和君 30番  堀川太一君 39番  浅井正勝君 43番  浜野喜幸君       ---------------説明のため出席した者の職氏名 市長        旅田卓宗君 助役        得津 勇君 助役        貴志 保君 収入役       吉田真三君 市長公室長     川端源一君 企画部長      永長道雄君 総務部長      高垣芳男君 財政部長      礒崎陽輔君 経済部長      嶋本博司君 農林水産部長    野口法夫君 民生部長      木村一夫君 環境事業部長    西本義秋君 保健衛生部長    谷河喜久男君 都市計画部長    中元成和君 土木部長      井上隆勝君 下水道部長     岡崎忠彦君 建築部次長     池永 進君 教育委員会委員長  玉井千夫君 教育長       石垣勝二君 消防局長      畠山小太郎君 水道局長      橋口敏彦君 水道局業務部長   梶原俊篤君 水道局工務部長   坂上恒夫君 選挙管理委員会委員 香庄次郎君 代表監査委員    河嶋耕三君 公平委員会委員   和中百一君   ----------------出席事務局職員 事務局長      東方昌彦 事務局次長     小林正空 参事補       岡本清春 議事調査課長    南方 智 議事班長      田井 晃 調査班長      山ノ井義雄 主査        池端 弘 主査        高垣正人 主任        鷲山正彦 主任        尾崎順一 主任        田畑和久 事務員       中西 太   ----------------          午前10時53分開議 ○議長(奥田善晴君) ただいまから本日の会議を開きます。    -------------- △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(奥田善晴君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において   和田秀教君   大艸主馬君   岡本 基君 以上3人の諸君を指名いたします。    -------------- △日程第2 承第1号から承第6号まで並びに議案第1号から議案第30号まで ○議長(奥田善晴君) 次に、日程第2、承第1号から承第6号まで並びに議案第1号から議案第30号までの36件を一括議題といたします。 ただいま議題となりました36件につきましては、既に説明が終わっておりますので、これより質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、順次発言を許します。 南徹治君。--21番。 〔21番南 徹治君登壇〕(拍手) ◆21番(南徹治君) 議長のお許しをいただきましたので、公明党議員団を代表して、平成2年6月の補正予算を初め諸議案に対しまして質疑を行います。 さきに行われました市長選におきまして、現職の旅田市長が再選され、今後4年間市政を担当することになったわけでございます。去る11日に行われた市長の所信表明の中で、激動の時代、そして国際化時代への象徴として、3年後に迫った関西国際空港の開港を千載一遇のチャンスととらえ、国際化の波を着実に受けとめ、和歌山市の発展と市民福祉の向上のために、その基礎となる道路や下水道といった社会資本の整備に、また公共投資の整備を行政の根幹として特に力を入れていくと申されております。そして、町づくりの基本理念、重要な視点として、高齢化社会の中、一人一人の市民が生き生きと心豊かに生活し、住んでよかった、訪れてよかったと言われる町づくりを目指し、引き続きヒューマンシティわかやまの創生に努力するとされ、あと9年間でやってくる21世紀を展望した市政のスローガンを、21世紀に向けての基礎づくりと定めて、6項目の柱を挙げておられます。 その第1に、21世紀にはばたく国際都市わかやまの創生、第2は、心豊かな魅力ある人間都市わかやまの創生、第3は、活気あふれる活力都市わかやまの創生、第4は、水と緑豊かなうるおいのある快適都市わかやまの創生、第5は、海岸線に水辺空間を創造する海洋リゾート都市わかやまの創生、最後に、行政改革の推進とされて、次期任期に係る所信と平成2年度における諸議案を述べられたのであります。 さて、皆様御承知のとおり、今回の予算規模は43億 6,121万 5,000円の補正によって、平成2年度の予算額は、和歌山市一般会計1,117 億 1,214万 5,000円、特別会計で 666億 6,552万 7,000円、公営企業会計 118億2,308 万円であり、全体の財政規模は 1,902億75万 2,000円となるものであります。これら予算の伸び率は全体で前年対比10.5%、一般会計で15%、特別会計で 2.8%、公営企業会計で16.2%とされたのであります。 6月に市長選が実施されることから、当初予算は新規事業を原則として計上しない初の骨格予算として編成され、普通なら予算の伸びは前年度並みか、それ以下に抑えられるところでございましたが、 8.4%と高い伸び率の骨格予算だったわけであります。その上に今回 6.6%の上積みがされ、一般会計では15%と積極的な予算を組まれたわけであります。 さて、議案第23号、平成2年度の一般会計補正予算の歳入は、市税で18億 972万 2,000円の補正で、 558億 4,489万 6,000円になっております。国庫支出金2億 9,501万 3,000円の補正で、142億 2,902万 9,000円に、県支出金 3,624万 6,000円の補正で、31億 3,336万 4,000円に、財産収入 1,367万 7,000円で9億 2,358万 9,000円に、繰入金3億 6,365万 7,000円を補正して、8億 3,390万 1,000円に、諸収入で 5,000万円を補正して 103億1,004 万 5,000円に、市債16億 9,290万円を補正して 134億 460万円に、寄附金1億円の補正があり1億 150万円に、補正の合計43億6,121 万 5,000円とされたのであります。この補正により、合計 1,117億 1,214万 5,000円とされております。 そこで、所信表明並びに補正予算、新規事業概要も含めまして、市長並びに関係部長にお尋ねしたいと思います。 最初に、市長は平成2年6月補正予算43億6,121 万 5,000円の編成に当たり、どのような方針をもって作成されたのか、まずお尋ねいたします。 次に、財政部長にお尋ねいたしますが、平成元年度決算で4年ぶりに黒字を計上することができ、一応の財政再建の目標は達したものとされておりますが、この補正で約17億の起債と、本年度起債償還約77億、前年度対比で約 194億の増、総合計で約 1,819億円の地方債残高を抱えて本当に財政が大丈夫なのか、再び赤字への道を歩むことはないかという点について。 第2点は、市税の伸びについて、当初では3.2 %、地方財政計画では5%、さきの同僚議員の質問に対する答弁では、約10億円とのことでしたが、この補正では伸び率 6.6%の18億 972万 2,000円を計上しております。当初の数字の押さえ方が甘かったのではないか。 第3点、前年度実績並びに本年度の実績を踏まえて今後補正が行われていくでありましょうが、税収の見込みはどうなるのでしょうか。 以上3点を財政部長にお尋ねいたします。 平成2年度和歌山市国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)の前年度繰上充用金1億 5,637万 4,000円について、民生部長にお尋ねいたします。国民健康保険の健全化は紀三井寺競馬場廃止に次ぐ市政の最重要課題となっております。そこで、国民健康保険事業の経営の健全化について、何点か確認をしておきたいと思います。 第1点、平成元年度決算見込みはどのくらいか。 第2点、累積赤字はどれだけになるのか。 第3点、今後の見通しと対応はどうするのか。 第4点、賦課方式の見直しはどの方向へ、どこまで進んだのか。 第5点、レセプト点検の効果を上げるため、担当の方を、ライセンスを持った経験豊かなベテランの人材を登用していってはどうか。 以上5点、民生部長にお尋ねしたいと思います。 次に、大変多かった基金条例についてお尋ねしたいと思います。議案第26号、和歌山市国際交流基金条例の制定について、議案第27号、和歌山市博物館振興基金条例の制定について、議案第28号、和歌山市福祉みます基金条例の制定について、議案第29号、和歌山市いきがい基金条例の制定について、議案第30号、和歌山市水田農業確立特別対策基金条例の制定についての、以上おのおのの基金設置の目的について、まず市長にお尋ねしたいと思います。 また、関係部長には、基金の種類と運用並びに将来計画も含めた事業計画等についてお尋ねしたいと思います。 このことに関して、収入役並びに関係部長にお尋ねをいたします。本格的な金融自由化の到来に備え、神戸市のように専門の資金運用部を設置して、さらに効率のよい基金運用を図ってはどうかと思うのですが、まず既存の和歌山市の各種の基金運用の現況と、効果的な運用がなされているかについてお尋ねしたいと思います。さらに、同じような基金がございますが、一本化できるものがないのでしょうか。 次に、第2款総務費、1項総務管理費、庁舎リフレッシュ事業についてお尋ねしたいと思います。市庁舎の改修工事を行い、施設の若返りを図るとのことですが、これについて市長並びに関係部長にお尋ねしたいと思います。 昭和51年3月に約41億円をかけて建設して、約15年を経過しておりますが、一部で雨漏りが起こっております。この庁舎の場合、耐用年数はたしか60年だったのではないかと思います。当時の検査は十分だったのでしょうか。今どき木造でも10年や20年は雨漏りなどは考えられないのであります。最新鋭を誇る市庁舎が以前から雨漏りを起こしている、検査がずさんであったとしか思われないのですが、この件に関して、検査室並びに担当部はどのようにお考えになっておられるのか。当時の検査と検査のあり方について、また検査室並びに担当部の考え方をお尋ねしたいと思います。 同じく庁舎リフレッシュ事業で、昭和38年以来、市民に大変親しまれ、市政に多大の貢献をしてきた旧庁舎の件でありますが、30年近く経過はして物価も上昇していますが、当時の建築費を上回る改修事業をされることは、それだけの理由があるのではないかと思います。そこで、旧庁舎の今後の活用について、またリフレッシュの内容について、市長並びに関係部長にお尋ねをしたいと思います。 次に、第2款総務費、1項総務管理費、企画調整費について、新総合計画に基づく第1次基本計画の目標年次が平成3年度に終了するので、今後の社会情勢の変化を正確に把握し適正な将来予測をするため、第2次新総合計画策定の基礎調査をするとのことでございますが、この点について、市長並びに関係部長にお尋ねしたいと思います。第2次新総合計画の策定のための基礎調査の内容についてお尋ねをしたいと思います。 次に、第3款民生費、児童福祉費、母子寮の大改修についてお尋ねいたします。民生部長にお願いいたします。 昭和48年に建設されて約16年を経過していますが、母子寮は現在の入居定員はたしか20世帯で入居定員は60人と伺っておりますが、この件に関して担当部長にお尋ねしたいと思います。 第1点は、現在の利用状況。 第2点は、今回の改修の内容について。 第3点は、施設の最低基準、入居基準はどうなっているのか。 第4点は、改修中の入寮者の扱いについてお尋ねをしたいと思います。 次に、債務負担行為補正で立体駐車場・駐輪場整備特別利子補給事業について、経済部長にお尋ねしたいと思います。 最近、郊外にショッピングセンターや幹線道路沿いの大規模店は大変繁盛し、交通機関に恵まれない地方においては、町の中心街が空洞化しつつあるのが現状であります。この原因の一つに、車社会に対応した駐車場が完備されていないことが考えられます。こうしたときに、過日同じ悩みを持つ全国33商店街が一堂に会して、全国駐車場フォーラムが和歌山市で開催されましたことは画期的で、まことに時宜を得たものであったのではないかと思います。問題解決に大きく一歩を踏み出されるものと思います。 ところで大店法の規制緩和が進展し、駐車場を完備したスーパーや百貨店の出店も予想される中で、行政として、どのような取り組みをされるのか、経済部長の見解をお聞かせいただきたいと思います。 第2点、商店街の振興と道路交通の円滑化を図るために、立体駐車場または駐輪場を新たに設置する事業者に資金をあっせんし、利子の全額を補給するという画期的なものでありますが、この特別利子補給制度について、融資の対象者とか融資の限度額等について、その内容を詳しくお聞きしたいと思います。 次に、第8款土木費、地方道整備事業費、委託料の本町和歌浦線並びに和歌山市駅線のキャブシステム調査の内容について、土木部長にお尋ねしたいと思います。 キャブ事業の今回の計画と今年度の事業内容及び事業費はどのようになっているのか。また、現在施工中の本町キャブ工事の完了は9月末と聞いておりますが、完了できるのかどうかお尋ねしたいと思います。 第8款土木費、都市計画費、委託料、JR紀伊中之島駅の調査について、都市計画部長にお尋ねしたいと思います。 現在、JRの紀伊中之島駅は市街の中心部にあって、全く生かされておらない現状であります。第2阪和国道関連道路整備事業、第2阪和建設事務所で行うJR紀伊中之島駅水道路間の道路新設に係るこのたびの調査の内容についてお尋ねをしたいと思います。 第8款土木費、6項住宅費について、建築部長にお尋ねしたいと思います。 土地高騰により再び公営住宅の重要性が大変大きくなってまいりました。繁栄の中における貧困、アメリカではホームレスが多くなり、家を持たないヒッピー族が有名でありますが、日本でもウサギ小屋さえ持てないような土地事情の中にあって、公営住宅の役割は大きく変わろうとしております。幸い和歌山市は公営住宅の建てかえに重点を置きつつ新築住宅にも取り組んでまいりましたが、ここに努力の一つにより、その成果として福祉住宅5戸を併設する薬種畑住宅が建設着工されることはまことに喜ばしいことであり、市民を安堵させてくれる快挙と受けとめるものでございますが、この住宅の公有財産購入は何平米なのか。 第2点は、建物の概要。 第3点、建築年次について。 以上3点を建築部長にお尋ねしたいと思います。 次に、債務負担行為の追加補正で、消防緊急情報システム整備事業で、平成3年から8年まで、限度額4億円について、消防局長にお尋ねをいたします。 第1点は、緊急情報システム導入の必要性について。 第2点は、導入による効果はどのようなものか。 第3点、消防体制にどれだけ寄与できるのか。 第4点、コンピューターへの情報入力は4億円の中に含まれているのか。 第5点、平成8年度以降はどのようにするのか。 以上5点、消防局長にお尋ねしたいと思います。 第10款教育費、小学校費、施設整備費について、教育長にお尋ねいたします。 長年にわたる懸案でありました有功小学校の分離校用地が確保されることは、和歌山市の未来に明るい希望をもたらす市民の喜びであり、21世紀への基礎づくりそのものと思います。一日も早い竣工が待たれるところでありますが、これの現況について。 通学路の取りつけについて。 第3点、分離校の児童数はどの程度になるのか。 第4点、本市にはまだプレハブなどを使い教室が不足している学校はほかにないのか。 第5点、大規模校の和歌山市の現状について、教育長にお尋ねをしたいと思います。 さらに第10款教育費、社会教育費、東部コミュニティセンター建設事業についてでありますが、所信表明の中でも、生涯教育の充実は年寄りだけを対象にしたものではなく、市民全体を対象としたもので、図書館機能と公民館機能をあわせ持つ東部コミュニティセンターを建設中であり、地域住民の学習意欲に十分にこたえる施設とすると。そして今後、計画的にコミュニティセンターの増設を図り、最終的に市内数カ所の施設を建設する計画とされたのでありますが、このことについて大型の液晶ビジョン等の導入もするやに伺っておりますが、生涯教育における視聴覚教育の重要性も考えて、ビデオ業界のことも考慮した上で、内容的にはNHKのスペシャル級のビデオライブラリーを併設してはどうかと考えるのでありますが、東部コミュニティセンターの運営について、どこの都市をモデルにして検討をされているのかお尋ねしたいと思います。 第2点は、ここに設置される図書の選定などについて、どのような方針で取り組まれておられますか。 第3点は、東部コミュニティセンターの現状と今後のスケジュールについてお尋ねしたいと思います。 続いて第10款教育費、保健体育費、心臓病検診についてお尋ねをいたします。今回初めて実施する中学校1年生全員に心電図検査を実施して、心臓病疾患生徒の早期発見に努めるとのことでありますが、この事業の内容についてお尋ねしたいと思います。 第2点としまして、既に実施されている小学校の心臓病検診はどのようなものか。 以上2点、教育長にお尋ねしたいと思います。 さらに、教育問題に関連いたしまして、児童生徒の生命を守るという観点から、平成2年7月6日午前8時30分ごろ、兵庫県立神戸高塚高校の石田僚子さん、15歳、1年生の死亡事故に関してでありますが、ちょうど期末試験初日の朝だったとのことでありますが、遅刻者の生徒指導に当たる先生の閉める学校の門扉に頭を挟まれ死亡した事件でございますが、このことに関して野村校長は、校門指導を生徒指導の一環として必要と判断してきましたが、もう一度、見直したいと言っておられましたが、既に門扉は閉めず、グラウンド一周の体罰もやめると発表をしたようでございます。今、兵庫県の学校では登校時間まで校門は全開のままのところ、氏名確認のため通用門ぐらいに狭めて遅刻指導をするもの、また全く閉鎖するところ、閉鎖、閉門しないところ、まちまちのようでございます。今、管理教育の責任を問われている兵庫県教育委員会では、昨年度校門で教師等が指導した県立校は 128校、うち 119校が指導をしていると。さらに連日指導が20校、門を閉じる閉じないについてなどの具体的な指導は、学校によって異なると発表をしておるようでございます。この事件に関して肉親は、門を閉じるだけが生徒指導かと、厳しい批判をぶつけております。 教育評論家の遠藤豊吉氏は、遅刻を締め出すため門を閉める行為は、児童に対する脅迫と同じだと。先生はこんなことに情熱を傾ける現実にあきれてしまった。むなしさを感じる心はないのだろうか。放課後にでも相談に乗ってやるようなやり方はできないのだろうか。こうした教師に子供たちが抱く感情は軽蔑しかないはずだ。こんな事故が起きても現代の教育の現場からは、重い扉が事故の原因なら、軽い合金製にかえようといった全く本質を見ない解決策が出てこないとも限らない恐ろしい現況だと指摘されておりました。生徒の声は、まるで先生がゲームを楽しむようなやり方だと。遅刻する方が悪いんや。また、以前にも挟まれたことがあるけれども、大事には至らなかったなどでございます。 教育学の太田暁東京大名誉教授は、新設校で校則を強化し、生徒の失望感を募らせ秩序が乱れ、さらに校則を強化するという悪循環。遅刻のチェックは多くの学校で行っているが、今回は明らかに行き過ぎだ。取り締まりだけでは何の解決にもならないと指摘しております。現に高塚高校の遅刻者は4月 116人、5月には 141人、6月には 191人とエスカレートをしていたとのことでありました。 そこで、教育長にお尋ねをいたします。 第1点は、和歌山市立の高・中・小学校で門扉のある学校は何校か。 第2点、今回の高塚高校での事故は、生徒に対する登校指導の行き過ぎに原因があったようだが、和歌山市の場合はどのような登校指導を行っているのか。 第3点、遅刻指導として体罰、グラウンド一周などを加えていたようでありますが、これは高塚高校のことであります。本市にもそのようなケースはないのか。 以上3点をお尋ねをいたします。 さらに、教育問題で生命の尊厳に関連いたしまして、最近自転車通学の女子高校生の死亡事故が2件もありました。2人は同じ校区の中学校の出身であります。本人の不注意もさることながら、お年寄りや子供たち、いわゆる交通弱者には自動車は横暴な存在でありましょう。道路交通事情の悪さ、商店のあり方、ひいては町づくりに原因があるのではないかと言われております。交通事故は今、戦争だと言われるほど大きな社会問題であります。文明の発展、繁栄の中に抱き合わせになっている難しい課題であり、生活の場となっている地方行政のこれからの最重要課題になるのではないかと思いますが、教育長に市立学校で行われている交通指導の内容はどのようになっているか、お尋ねしたいと思います。 また、関係部長にお尋ねいたしますが、市長の所信表明の中でも触れられておりますが、活発に行動しなければならない児童生徒が最も気の毒な立場に置かれているのではないかということ。そしてまた、免許が持てないとか、自動車に乗れないとか、交通弱者であるということを深く再認識していただき、通学路の安全対策を緊急課題としていただき、特に死亡事故発生地点における道路並びに道路の環境の欠陥は徹底的に調査して、信号の設置や、24時間営業の小型スーパー店などには、例えば安全灯の設置を義務づけるなど至急改善策を図られたいのであります。 これは5月8日午後3時20分ごろ、黒田のテニスコートの前で、自転車で下校中に起こった事件と、それから、6月29日の午前6時に有本の24号線の路上で、24時間営業をしている中型スーパーの前で登校前に発生したこの事故でございますけれども、このことに関連いたしまして、通学路の安全対策はどこが責任を持って取り組んでいるのか、お尋ねをしたいと思います。 次に、下水道特別会計について、第1款下水道事業費、下水道建設費、委託料について下水道部長にお尋ねしたいと思います。 内川浄化対策事業として脱色処理技術等の調査、実験の委託を行うとともに、広く専門家や市民の意見を求め、内川の浄化に積極的に取り組むとのことでありますが、この事業の内容と、今後の展開についてお尋ねしたいと思います。 あえてこの難しい問題に取り組む当局に敬意を払い、声援を送る意味で少し感想を述べたいと思いますが、アフリカのケニアのことわざに、「地球を大切にしなさい。それは親からもらったものではなく、子供たちから借りているものだから」というのがあるそうですが、本当に私たちは子供の財産を先食いしてはいけないと思います。リゾートも流行でありますが、自然と人間、人と人との一体感の中にこそ本当のリゾートがあるものと言われております。川の流れのようにといういい歌がありますが、だれも内川のようにはなりたいとは思わないと思います。一人一人の不注意が、日本一と言われるくらい汚してしまったのです。また企業にも、もっと熱心に取り組んでもらわなければいけないと思っています。コップの中にインクを落としてしまったら、もとの水に戻すのは莫大な費用がかかると言われております。落とさないということは簡単にできるとも言われております。このプラントに取り組む当局の心意気が市民運動への波動となることを念願しつつ、質疑の第1問とさせていただきます。(拍手) ○議長(奥田善晴君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 21番南議員の質疑にお答え申し上げます。 まず、今回の予算の方針でございますが、先日の私の所信で述べさせていただきましたとおり、21世紀への基礎づくりをテーマといたしまして、6つの柱として、21世紀にはばたく国際都市わかやま、心豊かな魅力ある人間都市わかやま、活気あふれる活力都市わかやま、水と緑豊かなうるおいのある快適都市わかやま、海岸線に水辺空間を創造する海洋リゾート都市わかやま、行政改革の推進を掲げ、今後の政策の展開を図るための新規事業を編成したものでございます。 概要について申し上げますと、国際化を目指すための諸事業、福祉施策の充実、都市環境、景観の整備、都市基盤の整備、社会教育の充実、学校環境の整備、文化活動の充実、経済活性化の施策、農業基盤の整備などを基本的な方針として新規事業を編成したものでございます。 次に、基金の設置の目的でございますが、今回御提案申し上げております基金は、大きく分類いたしますと、一般財源で設置する基金、国からの交付金を財源として設置する基金及び市民の方からの善意による寄附金を財源として設置する基金の3つの種類に区分されます。 一般財源で設置する基金は、単独事業として本市の重要施策を推進するために設けるものであり、その一つは国際交流基金で、国際都市わかやま実現のため、国際的な視野や感覚を備えた市民性を培い、外国人の暮らしやすい環境づくりを推進するために設置するものであり、もう一つは、博物館振興基金で、市民の教育、学術及び文化の発展に寄与するため、展示資料の充実を目的として設置するものであります。 国の交付金を財源として設置する基金は、一つは地方交付税を財源として設置するいきがい基金で、本格的な高齢化社会の到来に対し、高齢者の社会参加等を充実させることを目的として設置するものであり、もう一つは、国からの交付金を財源として設置する水田農業確立特別対策基金で、転作の円滑な推進、水田の多面的な利用等、農業の確立を図るため設置するものでございます。 また、寄附金を財源とする基金は、福祉みます基金で、市民の善意の寄附金を財源として、在宅障害者の福祉増進のための諸事業の充実のために設置するものでございます。 次に、第2次新総合計画策定のための基礎調査の内容の問題でございますが、この基礎調査の目的につきましては、近年の情報化、国際化及び技術革新のスピードは目覚ましく、関西国際空港建設を初めとして、本市周辺におけるマリーナシティ、コスモパーク加太の開発プロジェクト等の進行に伴い、社会状況は大きく変貌しつつあります。こうした変化を的確に把握するとともに、市民の考え方、意見を十分生かされた本市の将来計画を策定するため基礎調査を実施するものでございます。 調査の項目といたしましては、国際化、情報化、高齢化、アメニティなどに主眼を置いて、和歌山市の現状分析、21世紀における我が国の社会経済と和歌山市、和歌山市の未来像と都市発展の戦略などを考えております。なお、調査に当たりましては、住民意識の把握が非常に大切でございますので、市民へのアンケート調査も実施したいと考えております。 あとは担当部からお答え申し上げます。 ○議長(奥田善晴君) 吉田収入役。 〔収入役吉田真三君登壇〕 ◎収入役(吉田真三君) 21番南議員の御質疑にお答えいたします。 基金の運用の状況ということ、それから神戸市のように、うまく運用できんかという御提言でございます。 まず、基金の運用でございますが、本年4月30日現在の基金総額は43億 3,318万 8,879円でございます。また、運用状況といたしましては、指定金融機関を初め各金融機関に預金をいたしております。その内訳といたしまして、貸付信託として運用をしているもの、または最近の自由金利預金として運用をしているものもございます。それから、最近の自由金利預金でございますが、利率の高いものは 7.8%、それから、低いものでも 7.3%でございます。御指摘の点につきましては、常に資金の効率的運用ということ。それから、地元金融機関の育成等を勘案しながら行っております。今後もなお一層効率的な運用を図ってまいりたいと、こう考えております。 それから、神戸市のような基金運用の専門員といいますか、そのようなチームをつくって効率的に運用をしたらどうかという御提言でございます。神戸市の運用資金につきましては、聞くところによりますと 4,000億程度と聞いております。非常にうまく運用をしていることは新聞紙上でも報じられております。私どもといたしましては、確実で、安全で、そして有利な方法ということを常に念頭に置いて管理をいたしておるわけでございますが、神戸の方法につきましては、よく勉強をさせていただきたいと、こう思います。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 礒崎財政部長。 〔財政部長礒崎陽輔君登壇〕 ◎財政部長(礒崎陽輔君) 21番南議員の質疑にお答えいたします。 まず、再び財政赤字の道を歩むことはないかという御質問でございます。平成2年度の財政状況の見通しにつきましては、まだ年度当初のことでもあり、決算の見通しを申し上げることのできる時期ではありませんが、現在のところ、平成2年度におきましては収支の均衡が図られる見込みでございます。 長期的な見通しでございますが、率直に申し上げまして、財政状況を大きく左右する税収の見通しを立てるのは非常に困難でございまして、今後の予測を行うことは難しいわけでございますが、引き続き職員定数の削減を柱とした行政改革を推進することにより、財政運営は安定化の方向へ向かうものと考えてございます。 次に、当初議会におきまして財源留保分を10億円と聞いているが、18億円になっているのは見込みが甘いのではないかという御指摘でございますが、平成2年度の市税の当初予算は 540億 3,517万 4,000円でございまして、対前年度比 3.2%の伸びを計上いたしております。これに対しまして地方財政計画は 5.0でございまして、差が 1.8%あるわけでございます。そこで、この留保財源に関する御質問に対しまして、地方財政計画と当市の計上いたしました税額との差額が約10億円ありまして、少なくともその額は確保できると御答弁いたしたというふうに記憶をいたしております。 市税におきましては、今回18億 972万2,000円の補正計上でございますが、個人市民税におきまして7億 7,472万 2,000円の補正は、当初予算の精査の結果、あるいは譲渡所得等を見ましたものでございまして、法人市民税につきましては、金融・証券・保険業等の業種において為替レートの変動による落ち込みが見られる反面、建設・不動産業等においては増収となっており、その分の3億円を補正するものでございます。固定資産税の補正につきましては、評価替えに伴う負担調整の最終年度分の地目変換による分等を見込んだものでございます。その他、償却資産等の補正を見込んだものでございまして、何分、御理解を賜りたいと存じます。 次に、平成元年度の税収見込みでございます。市税の収入算定に当たりましては、国から示された地方財政計画を基礎に各税目ごとの特殊性、前年度の実績、各種統計資料等を参考にいたしまして予算計上を行っているところでございます。今後の見通しでございますが、個人市民税につきましては、譲渡所得に係る増収及び国税の更正決定に伴う増収は見込めますが、法人市民税につきましては、6月末現在の申告状況から見ますと、建設業・不動産業において好決算となっていますが、反面、和歌山市の主たる税収となっている鉄鋼関連は前年度並み、金融・証券・保険等の金融関係及び化学等の法人はいずれも減収となってございます。したがいまして、大きな増収は望めない状況にございます。また、固定資産税につきましては、評価替えの最終年度でございまして、大きな増収はなく、また償却資産においても、今後の追加財源は見込める状況にはございません。したがいまして、今後の税収の動向といたしましては、平年度並みないしはやや厳しい状況にあるというふうに考えてございます。 次に、基金につきまして、財政部関係の基金の運用状況でございますが、財政調整基金は年度間の財源調整のための基金であり、現在過去最高確保額の2分の1強を確保している状況でございます。今後はできる限り経費の節約等により、財政調整基金の増額確保に努力したいと考えてございます。 減債基金につきましては、地方交付税の措置により昭和53年度から昭和56年度に発行許可されました財源対策債の平成2年度からの毎年度の定時償還に必要な元利償還金の財源に充当するものでございます。 次に、北新1丁目外16ケ丁事業基金につきましては、もとの小学校敷であった和歌山市北新戎ノ丁1番地ほか1番の不換地清算処分に伴う受け皿として設置された基金であり、清算完了時まで安全かつ有効に運用してまいりたいと考えてございます。 市有建物災害復旧基金につきましては、市有建物の万が一の災害により被害を受けた場合の復旧のための基金であり、現在まで幸いに利用をいたしておりませんが、今後も緊急時に備えて確実に運用をいたしてまいります。 また土地開発基金につきましては、昭和47年に公共用地の先行取得を目的として設置いたしてございます。基金の運用につきましては、昭和47年から昭和57年の間、32件の物件の取得に利用し、その後、実績はございませんが、引き続き基金の効果的な運用を図ってまいりたいと考えております。 次に、物品調達基金につきましては、本市の事業の執行に必要な物品を一括して集中購買することにより、物品の取得及び管理に関する事務を円滑かつ効率的に行うことを目的に設けたものであり、原資金 1,000万円で、平成元年においては 6,250万円の物品を購入いたしております。 それから、このような基金につきまして一本化できるものはないかという御指摘でございます。現在種々検討をいたしておりますが、現在のところ一本化できるものはない見通しでございます。この辺については、また今後の課題として検討をさせていただきたいと存じます。 次に、庁舎リフレッシュ事業でございますが、建築後14年が経過しており、雨漏り等が起こっていくのは、当時の監理、監督、検査がずさんであったのではないかとの御指摘でございますが、本庁舎の建設は当時の最新技術と建築工法で施工しており、また施工時の監理、監督については万全を期して当たるとともに、検査につきましては設計書等に基づき適正かつ厳正に行ったところでございます。 本庁舎の維持、保全について常に努力しておりますが、14年間を経過した現在では、パネルの接続部分のシーリング材の自然劣化、伸縮等により亀裂が生じて雨漏り等の原因になったものでございます。今回の補正予算で御提案しておりますとおり、庁舎リフレッシュ事業の一環としてこれらの改修を行う予定でございます。 次に、旧庁舎の今後の利用方法でございます。旧庁舎は建設後31年を経過しておりまして、相当老朽化が進んでおります。特に窓枠部分の腐食が甚だしく窓枠落下の危険も出てきており、安全対策の上からも補修を加え、その耐力を高めてまいりたいと考えてございます。今後につきましては、当分の間は執務室として活用をいたしたいと考えてございます。 なお、庁舎リフレッシュ事業の内容についてでございますが、自然劣化等に伴い、各箇所に雨漏り等が生じておりますので、この維持、保全に努めてまいりたいと思います。本庁舎の健康診断をまず実施いたしまして、診断結果に基づきまして外壁等の補修工事を施工いたしたいと思います。特に接続部分のシーリング材の劣化等について補修を行いたいと考えております。また、本庁舎内部におきましても、内装部分の汚れが相当になっておりますので、これらの補修も考えております。旧庁舎につきましては、先ほど御説明いたしましたとおり、窓枠等の補修を行う予定でございます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 木村民生部長。 〔民生部長木村一夫君登壇〕 ◎民生部長(木村一夫君) 21番南議員の民生部に対する御質疑にお答えを申し上げます。 まず、国民健康保険事業特別会計での平成元年度の決算見込みが、単年度で10億 1,318万円の赤字で、累積赤字額は75億 5,637万4,000 円となる見込みでございます。 今後は単年度の収支均衡を図っていくことを目標として、適正な保険料の確保と、医療適正化対策の収支両面に懸命な努力を続けてまいります。 それから、賦課の方式の見直しにつきましては、従前より保険料をいただいているところであり、被保険者の保険料の負担の公平を図る上からも、適正な賦課を行わなければならないと考え、懸案事項について本市の実情に即した賦課方式について研究、検討いたしているところでありますが、その見直しを急いでいるところでございます。 次に、レセプト点検の効果を上げるための担当者のライセンス豊かな人材登用についてでございますけれども、医療費適正化対策の一環として、昭和62年度に給付点検班を新設し、現在医療事務経験者1名、医療事務技術職員1名を含め、計7名で点検事務を行っており、発足当時より再審査請求件数では 3.5倍、減額査定金額では 5.9倍となり、その他医療費の波及効果も期待しているところであります。 今後の経験者の人材の登用についてでありますが、現在一定の成果を得ている現状であり、現職員の育成及び効率的な事務遂行を図り対処してまいりたいと考えてございます。 次に、民生部所管の基金条例についてでありますが、1つは、がんばれ基金で、これは交通遺児等の福祉の向上を図ることを目的に、昭和47年12月に条例化したものであり、平成2年4月1日現在の基金総額は2億 1,061万9,400 円で、この収益金をもとに対象児童生徒に奨励金として交付しているものであります。 また、昭和51年10月に設置いたしました大岩基金は、 1,000万円を基金として、その果実を在宅老人の福祉増進に活用をさせていただいてございます。 さらに増光会基金でございますが、昭和56年3月に和歌山市障害者福祉増光会基金条例を設置し、市民からの善意の寄附を積み立て、本年4月1日現在で1億 4,869万 9,646円となり、これが基金から生まれた果実を、障害者の福祉事業の充実に努めているところであります。 次に、母子寮についてでありますが、市立母子寮は昭和29年に開設をいたし、その後、昭和48年8月に全面改築し現在に至っております。入所定員は20世帯でございまして、これを寮長以下4名の常勤職員と嘱託1名で管理、運営をいたしております。平成2年7月1日現在の入所状況は8世帯22名でございます。 今回の改修工事は、全面改築以来17年を経過した中で相当老朽化していますので、これを改修するものであり、主な内容といたしましては、屋上の防水工事、ガス管の敷設がえ、シャワー室の設置、内装の改装、フェンス、防犯灯の設置、これらに伴う電気設備及び給排水、衛生設備工事を行うものであります。 また、母子寮の設備の最低基準でございますが、昭和23年厚生省条例で、63号、児童福祉施設最低基準の第26条に定められているところであり、その主なものは1世帯につき1室以上であること。母子室の面積はおおむね1人につき2.47平米以上であること。また集会、学習等を行う室を設けること等でございます。 なお、市立母子寮の1室の面積は約20平方であり、間取りは6畳の和室と4畳半の台所、押し入れ1畳分、ベランダとなってございます。 また、母子寮の入所措置の基準でございますが、児童福祉法第23条に規定されているとおり、配偶者のいない女子またはこれに準ずる事情ある女子であって、その者の看護すべき児童の福祉に欠けることがあると認められたときに、その保護者及び児童を母子寮に入所させることとなってございます。 改修工事中の入寮者につきましては、現在の入寮者が8世帯でございますので、空室となっている12室を順次改修を行い、改修済みの室へ移転をしていただくという方法で入居者の支障を来さないように配慮をしてまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 永長企画部長。 〔企画部長永長道雄君登壇〕 ◎企画部長(永長道雄君) 21番南議員の基金運用状況に関する質疑にお答えいたします。 企画部に係るふるさと創生資金1億円のふるさと基金の運用については、平成元年度から3カ年で整備を行う京橋プロムナード事業に充当するもので、平成元年度には測量調査設計委託料といたしまして 2,307万 2,000円を充当いたしております。今後の運営につきましては、工事請負代金の一部といたしまして、平成2年度に 2,580万円、平成3年度には 6,373万 2,000円をおのおの充当する予定でございます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 嶋本経済部長。 〔経済部長嶋本博司君登壇〕 ◎経済部長(嶋本博司君) 21番南議員の質疑にお答えをいたします。 まず、駐車場または駐輪場の整備についての今後の取り組みでございますけれども、経済部といたしましては、市街地を初め商業地域の駐車場不足並びに放置自転車対策をも含めまして、商業活動の円滑化を図るために、立体駐車場・駐輪場整備特別利子補給事業を設けることといたしたわけでございます。 これは立体駐車場や駐輪場を新たに設置し、駐車場業を営む者に対し提携金融機関より融資を受けた金額のうち、利子補給の対象となる金額を認定しまして、その金額より生じる利子を補給をするものでございます。 主な内容といたしましては、市内に住所を有し、また市税を完納している方で、駐車場については、和歌山海南都市計画用途地域の商業地域や近隣商業地域内において25台以上収容、または県知事に届けが必要な駐車床面積 500平米以上を建設するもので、公衆用有料時間貸し部分が50%以上設けるものを対象といたしております。また、単車や自転車用駐輪場につきましては、商業地域や近隣商業地域以外に鉄道駅周辺の 200メーター以内の市街化区域において、 250台以上収容できるものを新たに設置するものが対象となってございます。 次に、この融資枠ですが、4億 5,000万円で、限度額は1件当たり1億円で、必要事業費の75%以内となってございます。 貸付期間につきましては、金額により異なってございますけれども、5年から10年という3段階になってございます。据置期間につきましては6カ月以内と、こういうことでございます。 また、保証人や担保につきましては必要でございます。 融資利率につきましては、金融機関貸出時点での長期プライムレートをもとに設定する利率でありまして、その利子の全額を補給するものでございます。この制度につきましては、10月1日を予定してございます。 また、私どもの経済部の所管いたします発明館の運営基金の運用でございますが、これは59年度から実施いたしておりまして、1億円の運用益につきましては発明館の運営事業費に充当して活用してございます。今後ともこの運用面、また事業内容等も十分検討をする中で効率的な運用を図ってまいりたいと、このように考えてございます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 井上土木部長。 〔土木部長井上隆勝君登壇〕
    ◎土木部長(井上隆勝君) 21番南議員の質疑にお答え申し上げます。 キャブ事業についてでございますが、キャブ事業は、近畿地区にありましては近畿地方建設局が中心になりまして、道路管理者、電線管理者等で組織される近畿地区地中化協議会において協議され、作成された事業計画に基づき実施されていますが、来年度より始まる第2次5カ年計画におきまして、本町和歌浦線を初め7路線、延長約 8,000メーターを申請することにしております。 また、今年度の事業内容は、本町和歌浦線、和歌山市駅前線の延長 1,020メーターにわたる事前調査、それから、測量設計委託料としまして 1,440万円の予算を計上いたしてございます。 また、現在施工中の本町線キャブ工事は、地元商店街を初め各交通機関、企業等の御協力をいただきまして、ただいま実施中でございますが、今後もなお一層努力いたしまして、本年9月30日までに完成いたします。なお、現在までの進捗率は約70%でございます。 次に、通学路の安全対策についてでございますが、これにつきましては、土木部におきましては、交通安全施設整備工事の一環といたしまして、毎年度、地元及び教育委員会その他関係機関と協議しながら整備を行い、特に通学路の防護さくの整備、見通しの悪い道路のカーブミラーの設置、交差点改良等安全施設の充実に努めております。 また、市道以外の通学路につきましても、道路管理者へ要望しており、今後も関係機関と協議しながら、通学路の安全対策に努力をしてまいります。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 谷河保健衛生部長。 〔保健衛生部長谷河喜久男君登壇〕 ◎保健衛生部長(谷河喜久男君) 21番南議員の御質疑にお答えいたします。 公園墓地建設基金は、自然と緑を生かし市民が親しみ憩える場として、霊域と公園を一体化した新しい時代にふさわしい墓地を建設するため、昭和57年度に和歌山市公園墓地基本構想を策定いたしまして、昭和58年10月6日、公園墓地建設基金条例を制定したものでございます。 基金の額は条例制定当初 5,000万円を計上し、指定金融機関初め3行の金融機関で運用いたしてございまして、現在、基金総額は6,814 万 7,296円となってございます。 なお、事業の進捗状況でありますが、過去数カ所の用地が選定されましたが、種々の制約により具体化に至っておらず、現在新たな用地の選定に努めているところでございますので、御理解賜りたく存じます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 野口農林水産部長。 〔農林水産部長野口法夫君登壇〕 ◎農林水産部長(野口法夫君) 21番南議員の質疑にお答えいたします。 農林水産部で所管いたしております和歌山市みどり大岩基金の運用状況についてでございますが、昭和55年4月基金設置以来今日まで、ちょうど10年が経過したわけでありますが、この間毎年度基金の運用収益を財源といたしまして、市内の各小学校ごとに新入学児童によりまして記念植樹を行っておりまして、公共施設の緑化の推進に寄与いたしているところでございますが、今後とも各学校と連絡を密にする中で実施をいたしてまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 池永建築部次長。 〔建築部次長池永 進君登壇〕 ◎建築部次長(池永進君) 21番南議員の建築部に対する質疑にお答え申し上げます。 まず、第1点の公有財産購入につきまして、財団法人和歌山市土地開発公社から2,348.53平方メートルを、2億 6,882万 7,000円で行政財産として買い戻しをするものであります。 第2点の建築物の概要について申し上げますと、建築面積586.94平方メートルで、建築延べ面積は3,790.71平方メートルでございます。建物の構造は高層耐火7階建てでエレベーター設置を予定しております。種別及び戸数は、第1種住宅で14戸、第2種住宅で27戸、計41戸を予定しております。 第3点の建設年度について、建設年次は平成2年度から平成4年度の3カ年国債で建設するものであります。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 中元都市計画部長。 〔都市計画部長中元成和君登壇〕 ◎都市計画部長(中元成和君) 21番南議員の質疑にお答え申し上げます。 今回補正をお願いしております都市計画総務費中の道路新設に伴う測量調査等委託料についてでございますが、これは旧和歌山線の廃線跡、紀伊中之島駅から東へ水道路踏切までの約 500メートル、幅員平均9メートルを国鉄清算事業団より買い求め、これを道路敷として活用し、東部地区より流入する車の混雑緩和を図るため、また紀伊中之島駅周辺の整備計画を検討するために必要な基礎資料を作成する費用でございます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 岡崎下水道部長。 〔下水道部長岡崎忠彦君登壇〕 ◎下水道部長(岡崎忠彦君) 21番南議員の質疑にお答えします。 内川浄化対策の事業の内容と今後の展開についてでございますが、御指摘の内川浄化は委託料としまして 1,000万円、その他一般事務費としまして 265万円、計 1,265万円を計上するものでございます。 この内容につきましては、現在和歌川終末処理場には、工場約58社より染料製造、染色を多量に含む1日当たり約2万 8,400立方メートルの黒褐色の工場排水が流入してございます。この着色された排水は、通常の終末処理場では到底脱色できない処理の難しい排水でございます。しかし、この脱色対策を打たない限り内川に清流は呼び戻すことは望めないと考えます。このため今回和歌川処理区内の着色排水及び難分解性CODの高濃度排水を対象としまして、活性炭吸着を主体とし脱色を及びCOD除去をテストプラントにより実験調査するものでございます。 また、この調査に基づき、国・県の指導を仰ぐとともに、広く学識経験者並びに市民も参加をいただき、プロジェクトチームをつくり、その中で処理技術並びに諸施策等を集約していくものでございます。 さらに今後の展開といたしましては、各関係者の協力をいただき、脱色及びCOD対策の実施に向けて取り組み、内川浄化に努めるものでございます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 畠山消防局長。 〔消防局長畠山小太郎君登壇〕 ◎消防局長(畠山小太郎君) 21番南議員の消防に関する質疑にお答えいたします。 まず、消防緊急情報システム導入の必要性についてでありますが、現在の指令装置は昭和58年度に設置したものでございまして、消防活動を統括する装置でございます。現在までさまざまな能力を付加してきましたが、既に限界に達しましたので、今回新たに消防緊急情報システムとして整備をするものでございます。 次に、導入による効果でございますが、まず第1点は、市内各地で同時に災害が発生いたしまして 119番通報がありましても、8名が同時に受信することができると。また、異なった場所での災害に対しましても、各消防署所に対して同時に指示することができるために、風水害等の広域多発災害に威力を発揮することができます。 第2点は、本装置に市内の地図及び町名を入力しておくことによりまして、災害発生場所が直ちに画面に写し出すことができるため、受信、指令及び消防隊の活動等一連の処理が迅速になるわけであります。 また3点目は、災害発生場所及び付近の道路状況、水利、危険物施設の有無、福祉施設、病院等の情報も入力できますので、より的確な消防活動が図られます。 第4点は、自動出動指定装置、これによりまして消防隊の編成を迅速に行うことができ、また消防隊の的確な運用を図ることができます。 以上が主な点であります。 次に、消防体制にどれだけ寄与をできるかということでありますが、先ほど申し上げましたように、市民からの災害通報受信の中で、最も急を要する災害場所の確知作業が円滑になり、したがって、従来以上に迅速かつ的確な消防活動ができるものであります。 次に、情報の入力はこの4億円の中に含まれているかということでありますが、機器の処理能力に応じ、消防活動に必要とする情報の入力は含まれてございます。 次に、平成8年度以降はどうかということでありますが、本システムの6年間の実績、その時点の機能及び諸般の状況等について勘案いたしまして、さらに検討をしてまいりたい、このように考えております。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 石垣教育長。 〔教育長石垣勝二君登壇〕 ◎教育長(石垣勝二君) 21番南議員の質問にお答えいたします。 初めに、教育委員会関係の既存の基金でございますが、昭和58年3月8日付で設置されました和歌山市文化・スポーツ住金基金がございます。これは基金3億 5,000万円の運用から生ずる収益で、文化・スポーツ振興のための経費に充てておるところでございます。 次に、有功小学校分離事業の件でございますが、現在の状況は、用地の買収は土地開発公社におきまして平成元年6月に完了し、本年度で造成工事を施工する計画でございます。 次に、通学路の取りつけについてでございますが、西方面からは現在ある里道を整備して利用をいたしたい計画でございます。東方面からは車道と歩道の両用の道を新設したいと考えております。 次に、分離校の児童数の見通しでございますが、現在学校区の線引きを地元の皆さんと協議しながら進めているところでございますが、見通しといたしましては 600人余り、18学級程度と考えております。 また、現在教室不足のためプレハブ教室を使用している学校は、有功小学校1校だけでございます。 次に、過大規模校の状況でございますが、近年児童生徒数は減少の傾向で推移いたしておりますが、現在、過大規模校とされております学校は、小学校で4校、中学校で2校、計6校でございます。 次に、第3点のコミュニティセンターの件でございますが、そのスケジュールは平成2年度当初から建築主体工事を実施、平成2年度末までに施設工事を完了いたしまして、平成3年夏の開館予定に向かって、各室備品の整備及び貸出図書の整理等を行ってまいりたいと考えております。 なお、図書の購入につきましては、コミュニティセンターの趣旨に沿った選書を行い、また一般閲覧室のほかに軽読書コーナー、児童閲覧室等も設け、開館後は幼児から高齢者まで地域住民を中心とした市民に広く活用していただきたいと考えております。 また、現在の工事進捗状況でございますが、起工以来、計画どおり工事が進んでおり、くい打ち工事も完了し、現在基礎鉄筋配筋中でございます。近く基礎コンクリート打ちを行う予定であります。 また、運営の方向性とターゲットにしている都市はどういうところかということでございますが、和歌山市東部コミュニティセンターは、図書館機能と公民館機能を兼ね備えた複合施設として、地域住民の新しい生涯学習の拠点となることを期待しています。地域住民、市民みずからが学習意欲を見出し、新しいコミュニティづくりの場として自主的、自発的に活用をしていただける施設にしていきたいと考えております。 参考にしている都市は、他都市では東京都三鷹市、また県内におきましては、昭和62年につくられた御坊市がございます。この2館はいずれも市民に広く活用されておるところでございます。こういう都市を参考にして、よりよいものを和歌山市においてはつくってまいりたいと考えております。 次に、心臓検診の件でございますが、中学校における突然死の予防と心疾患の早期発見及び適切な保健指導等を行うため、市内中学校18校の1年生 4,867名を対象に心電図検査を実施するものでございます。実施時期につきましては、平成2年9月中旬から10月中旬の間にかけて、各校に出張して実施したいと考えております。 予防措置については 843万 3,000円を計上しています。小学校においては1年生を対象に、昭和63年度から心臓病検診の充実を図るため検査機器を使って実施してきました。対象者は 4,495名、受診者は 4,486名で、受診率は 99.97%でございます。また、心疾患児の発見は3名でございました。 学校における保健指導が適切に行われました結果、我々としましてはこれを継続していくと考え、平成元年度におきましてもこの検査を実施しました。対象者は 4,590名、受診者 4,577名で、受診率は 99.71%でございます。心疾患児の発見は3名でございました。なお平成2年度は一次検診が終わったところでございまして、詳しい統計の結果は出ておりません。過去3年間の実施によって本検診の必要性を認識しているところでありまして、この方法を続けて、早期発見に努めてまいりたいと、このように考えております。 次に、門扉についての問題でございますが、本市におきましては門扉のある学校は、小学校では54校中46校、引き戸が32校で開き扉が14校でございます。うち小門のあるのは33校となっております。中学校におきましては、18校中15校でございまして、引き戸が12校、開き戸が3校、うち小門が13校ございます。高等学校におきましては、3カ所ございまして、引き戸3、開き扉1、小さい扉が1つ、以上のようになっております。 兵庫県の1年女生徒が門扉に挟まれて死亡したことに関してでございますが、本市の場合はどのような登校指導をしているかということですが、小学校では、遅刻指導をするようなことはほとんどございません。中学校や高校では、校門で遅刻指導や、あいさつ運動を、教員だけ、あるいは教員と生徒会、あるいは時には保護者も入って何らかの形でしている学校がほとんどでございますが、特に4月、学校の始まった時期、その後、遅刻が多くなったときに実施しておるところが多いわけでございます。それらの学校は、時間が来れば門扉を閉め、通用門を通す学校もあり、また開放のままの学校もございます。このことで市教委といたしましては、登下校時における門扉の開閉の安全管理についての文書通知をいたし、遅刻指導についての点検をし検討をするよう指示しています。今回の教訓を生かし、登校指導時には門扉を閉めての遅刻指導を行うことのないよう現在指導をしておるところでございます。 次に、体罰等についての問題でございますが、平素から体罰をしないよう指導しているところでございますし、遅刻指導の中で体罰等を加えた指導はないと考えております。現在のところ、そういうような報告は一切受けておりません。今後とも学校教育全般の中で体罰の指導のないよう指導してまいりたいと思います。 次に、そのことに関連しまして、最近市和商及び向陽高校の女生徒が相次いで交通事故死に遭ったという問題でございますが、この交通事故に遭った、不慮の死を遂げた2名の女生徒に対しましては謹んで弔慰を表したいと思います。 さて、この2名の女生徒は同一中学校出身であったというのは全く偶然であったと考えております。その中学校におきましては、全校集会で校長から交通安全についての訓示をしたり、また学年ごとに自転車の安全指導を行ったりいたしまして、交通事故についての注意指導を繰り返し行っておりますが、この事故を最大の教訓として、将来においてもこのようなことが起こらないような指導を強めてまいりたいというように考えております。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) しばらく休憩いたします。          午後0時14分休憩    --------------          午後1時26分再開 ○議長(奥田善晴君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第2の議事を継続し、南徹治君の発言を許します。--21番。 〔21番南 徹治君登壇〕(拍手) ◆21番(南徹治君) 第1問に対する答弁をいただきましたので、再質疑をさせていただきます。 日本の世界銀行に対する借金はすべて完了した、戦後の復興から世界の経済大国への原動力となる借金だったと、このように評価されております。和歌山市の借金もそのようなものであってほしいと念願するものでございます。今回の市長の所信表明を拝見いたしますと、やらなければならないことがいっぱい詰められている。市民も大いにやってほしいと期待していると思うものばかりでございます。しかしながら、推進に当たる職員の削減をする以外に財政の安定はないと。困難な世界情勢の中から景気の見通しもこれ以上は望めない。税収の見込みも見当がつけにくい。平成2年度は収支均衡は保つことができるけれども、中期の展望に立ってできることは、職員定数の削減を柱とした行政改革の推進が、財政安定の方向に持っていく唯一の切り札だというふうな御答弁でありました。 平成元年度は、個人市民税の所得の見込みは2%であったものが4%の倍に伸びたこと、固定資産税が埋め合わせをしたことなどが18億円増収の主な要因とのことであります。また、今後の税の見込みにつきましては、大きくは望めないが、若干補正は可能との見通しでございました。 そこで、和歌山市政の大変な時期に、絶妙の財政運営をしてこられた財政部長にお尋ねをしたいと思います。 第1点は、市長の所信表明に盛られた多くの事業は、財政の観点から見て実現可能かどうかということを、財政状況指標を使って証明をしておいていただきたい。このように思うわけです。 第2点は、今後の税収が余りに期待が持てないということになりますと、税の徴収が大事になってまいります。そこで、本市の税の徴収率はどのようになっているか。 以上、財政部長にお尋ねをしたいと思います。 また、一般会計で見ますと、15%アップの積極予算でございます。これは必然的に職員の皆さんのノルマアップにつながるものと考えられますが、事業推進と行政改革が両立するのかどうか、総務部長にこれはお尋ねしたいと思います。 次に、国民健康保険についてでございますが、今回の補正は、元年度累積赤字見込み74億円が、決算で75億円に、それに収入不足が5,637 万円加わったわけでございますが、大きな原因は、普通調整交付金が今回の会計監査によって予定より3億 6,500万円減額されたことからでありますが、民生部長に3点確認をさせていただきたいと思います。 1点は、赤字解消のため保険料の収納率はどう上げていかれるのか。 第2点は、賦課方式の具体的な見直しは3方式にするのか、所得額を考えているのか。 第3点は、一般会計の繰入金約20億円程度を今後も見込めるのかどうか。 以上3点を民生部長にお尋ねをしたいと思います。 次に、基金についてでございます。既存の基金は合計で43億円あって、それぞれが一定の成果を挙げているということでございました。今後もなおふえていくものと思われますが、このことについて、これから勉強してくださるということでございますが、金融の自由化に対する時代先取りをぜひやっていただきたいと、このように要望をいたします。 ただ1点、収入役に確認をしておきたいのですが、43億円で金利を平均 7.5%と見ますと、約3億 2,000万円程度になりますが、その程度の金利の果実は確保されているのかどうか、これを収入役にお尋ねしたいと思います。 次に、新総合計画についてでございますが、確かに行政の需要は大きく変わりつつあります。そこで企画部長にお尋ねしたいんですが、 第1点は、現時点における和歌山の現状と問題点をどのように把握されているのか。 第2点、アンケート調査はどのような方法で行われるのか。第3点は、和歌山市の長期総合計画の経緯と今後のスケジュールについてお尋ねしたいと思います。 次に、立体駐車場の利子補給制度でございます。市街化の町の活性化にまことにタイムリーな政策だと思うわけでございますが、経済部長に確認をしたいんですが、 第1点は、債務負担行為の算定基礎はどのようなものでしょうか。 第2点は、計画として何台分を想定しておられるのでしょうか。 第3点、無利子になるということで大変反響が期待されるわけですけれども、反響が多ければ増額もあり得るのかどうか。 以上3点、経済部長にお尋ねいたします。 次に、紀伊中駅の周辺の整備計画を検討するために必要な基礎調査をするということでございますが、紀伊中の周辺整備の全体をどういうふうに持っていこうとされているのか、都市計画部長にお尋ねいたします。 次に、薬種畑の住宅についてでありますが、一番関心を持たれているのは家賃の見通しではないかと思います。 第1点、家賃の見通し。 第2点は、福祉住宅の詳細について。 第3点は、地域のアセスメントはどのようになっているのか。 以上3点を建築部長にお尋ねいたします。 それから、心臓病検診についてでありますが、心臓病検診は大変大切だと思います。小学校の方は既に1次検診が終わったとの御報告をいただきましたが、今年度は秋に実施とのことですが、次年度からはできることなら、水泳の始まる前に実施できるよう検討をしていただきたいと思います。最近心臓病というのはがんに次いで死因の第2位と言われ、私たちには生死に直接かかわる大変怖い病気だという認識を持っているわけですけれども、そういった中で、この検診の成果が期待されるわけでございます。そこで教育長に、現在の検査方法と、それの発見の確率が高い方法なのかどうかをお尋ねいたします。 また、校門の生徒指導、遅刻指導についてでありますが、小・中学校の校門の件で、市教委としては既に校門の開閉に関する安全管理についての再点検の文書を出されたということでございます。平素から当市におきましては、体罰はやらないとの指導をされており、遅刻指導の中でそういうことがあったという報告は受けていないということでございました。今後、今回の教訓を生かして、登校指導には、登校、下校の折、門扉を閉めて遅刻指導をすることのないよう現在も指導しているということでございますが、再点検もしているということでございますので、その結果を見せていただくといたしますが、この問題につきまして、仏教におきましては山門の意義ということについて知恵の門、慈悲の門、解脱の門と、山門をそのように象徴してとらえているように伺っております。また、三請不止、つまり師匠が弟子に説法を3度請われ、そして3度断り、4度目に弟子の求道心にこたえて説法をすると。門というのは、この師弟の契りを交わす出会いの場とされていると伺っております。 悲しくも逝かれた神戸高塚高校の女子高校生の冥福を祈り、我が和歌山市において、校門が処刑の門、地獄門とならないよう、させないよう切望するものでございます。 そこで教育長に、市内高・中学校19校の門扉の開閉状況について、生徒指導にかかわる門扉の開閉状況についてお尋ねして、質疑の第2問とさせていただきます。(拍手) ○議長(奥田善晴君) 吉田収入役。 〔収入役吉田真三君登壇〕 ◎収入役(吉田真三君) 21番南議員の再質疑にお答えいたします。 基金の43億何がしかの基金がございます。その金利3億 2,000万程度を確保できるかという御質問でございます。さきにお答えいたしましたとおり、現在預け入れいたしておりますのは 7.8から 7.3%で預金をいたしております。大幅な金利の引き下げがない限り、年間で3億 2,000万程度は確保できると考えております。これからも十分、金利、金融状況等を勘案いたしまして、有利な方法で管理をしていきたいと、こう考えております。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 礒崎財政部長。 〔財政部長礒崎陽輔君登壇〕 ◎財政部長(礒崎陽輔君) 21番南議員の再質疑にお答えいたします。 まず、所信に盛られた多くの事業の実現は可能か。財政指標を使って説明せよということでございますが、地方公共団体の財政力を見る場合は、財政構造が一番の問題でございまして、その中でも財政力指数、経常収支比率、義務的経費構成比率、公債費比率が特に重要視されます。そこで、本市の場合の数年間の推移について見ますと、財政力指数は昭和62年度 0.946、昭和63年度 0.958、平成元年度は 0.943と、おおむね好調に推移しており、経常収支比率は昭和62年度が83.5、昭和63年度が81.6、平成元年度の見込み数値は73.2と相当低く改善されてきております。一方、公債費におきましても、昭和62年度18.7、昭和63年度17.9、平成元年度見込みは16.6と、これも若干ながら改善の方向に進んでおります。さらに義務的経費構成比率は、毎年度の退職者数により若干の増減の要因もございますが、職員定数の削減等によりまして、昭和62年度で53.7%、昭和63年度で53.3%、平成元年度見込みで48.1%と、これも年々改善の方向にございます。したがいまして、今後も経費の削減に努め、引き続き職員定数の削減を柱といたしました行政改革を推進することによって、所信の諸事業が円滑に実施できるというふうに考えてございます。 次に、市税の徴収率についてのお尋ねでございます。平成元年度におきます徴収率につきましては、現年分につきましては 97.21%で、対前年度で0.17ポイントの上昇でございます。滞納繰越分につきましては 47.48%で、対前年度に比べますと5.79ポイントと相当な伸びを示してございます。合計いたします市税全体では 94.13%で、対前年度に対して1.05ポイントの伸びでございまして、徴収率は着実に向上しておる状況にございます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 高垣総務部長。 〔総務部長高垣芳男君登壇〕 ◎総務部長(高垣芳男君) 21番南議員の再質疑にお答えをいたします。 事業の推進と行革の職員数削減は両立するのかという御質問でございますが、事業の推進に当たりましては、各職場においては大変厳しい状況でございますが、行政改革実施の基本的な考えである事務の簡素効率化の観点に立ちまして、さらに創意工夫を凝らしながら事務改善や組織の効率的運用を行うこと等により、事業実施に努めてまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 木村民生部長。 〔民生部長木村一夫君登壇〕 ◎民生部長(木村一夫君) 21番南議員の再質疑にお答えいたします。 まず、国民健康保険事業特別会計での赤字解消を目指し、保険料の収納率向上対策でございますけれども、保険料徴収につきましては、従来から実施してまいりました納付組合、協力員、職員等による徴収の強化を図るとともに、室体制による徴収、夜間徴収、電話による催告等を実施し、さらに未収保険料の実態を把握並びに個別訪問による納付相談、納付指導を強化し、また支払い能力があるにもかかわらず納付しない、国保事業に理解のないと思われる被保険者に対しては強制執行も含めて強力な徴収体制を検討してまいりたいと考えております。 それから、賦課方式の具体的な見直しで3方式にするのか、また所得割、所得額を考えているのかという御質問でございますが、現在本市は4方式をもって実施しているもので、3方式、これは資産割を除く上の見直しにつきましては、類似都市の状況に比べ、本市の場合は所得割の賦課対象世帯数が少ない状況であり、現状から申しまして、応能割の区分を考えますと、単に3方式にということは困難な状況であります。現在本市が採用している税額方式以外の方法として、4方式で所得額を基礎とする賦課方式等について検討をいたしておるところでございます。 一方国においても、保険料負担の平準化と軽減制度等について、平成3年度をめどに検討が進められているところでありますので、これらのことも加えて本市の実情に見合った賦課の方式に取り組んでまいります。 次に、今後も一般会計繰入金を20億円程度見込めるのかということでございますが、単年度収支の均衡を図るため、本年度は一般会計繰入金をルール分を除き19億円予算計上をしておりますが、今後とも単年度収支の均衡を保つことは非常に厳しい状況になろうと考えられますので、引き続き、ある程度の額は一般会計からの繰り入れで措置せざるを得ないものと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 永長企画部長。 〔企画部長永長道雄君登壇〕 ◎企画部長(永長道雄君) 21番南議員の再質疑にお答えいたします。 現状における本市の問題点は何かという御質問でございますが、近年我が国内外における政治、経済、文化の各方面における現状の変化はまことに著しく、私たちの周りにおいても関西国際空港の建設を初めとして、周辺の都市形態や国際化や情報化、都市の快適性を求め日々変貌しております。本市においても、これらのことが求められているわけでありますが、本市の課題は道路整備、下水道整備、他都市との交通アクセス等の都市基盤の整備を充実し、国際化、情報化に対応できる町づくりを行うことではないかと思っております。 また一方では、経済の活性化を図るための企業の誘致や若者育成のための高等教育機関の充実、21世紀に向けて、その増加が予想される老人のための高齢者対策も重要な課題であると考えています。 次に、アンケート調査はどのような方法をとるのかというお尋ねでございますけれども、調査対象といたしましては、20歳代から60歳代の人を5つのグループに分け、おのおの 300人程度、計 1,500名の方々を無作為に抽出して行いたいと考えてございます。調査項目につきましては、今後さらに検討しなければならないと思いますが、おおむね現在の生活に対する満足度や、市の行政に何を望むか。また将来の和歌山市がどうあるべきか等について、各年代の方々の考え方を知ると同時に、前回の調査との比較をも行い、その変化についても参考にしながら、市民の方々の考え方を次の計画に反映してまいりたいと考えてございます。 次に、長期総合計画の経緯と今後のスケジュールでございますが、本市の長期総合計画は最初、昭和45年に基本構想と基本計画が策定されて以来、昭和50年に第2次、昭和56年に第3次長期総合計画がそれぞれ策定されました。その後、関西国際空港の建設を初めとする社会状況の変化により、従来の基本構想との間のずれを修正する必要が生じまして、昭和62年に新基本構想と、これに伴う基本計画が作成され、現在に至っているわけでございます。 また、今後の進め方でございますが、現在の基本計画が平成3年度となってございますので、本年はその準備作業として基礎調査を実施して、来年度は長期総合計画審議会を中心にして第2次新総合計画の策定を行いたいと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 嶋本経済部長。 〔経済部長嶋本博司君登壇〕 ◎経済部長(嶋本博司君) 21番南議員の再質疑にお答えをいたします。 まず最初に、立体駐車場・駐輪場整備特別利子補給事業によります債務負担行為の積算基礎でございますが、本年度融資枠4億5,000 万円を、最長10年で返済するといたしますと、年間 4,500万円ずつ残高が減少をしまして、それに対しまする利子限度額、利率を9%と計算をいたしますと、10年間の補給額が2億 2,275万円となるわけでございます。 次に、計画として何台想定しているかという問題ですが、駐車場におきましては、自走式と機械式がございます。機械式においては多くのまた種類がございまして、立地条件等によりまして価格に相当の開きがございます。そうした関係から、4億 5,000万円のこの融資枠の中で考えました場合は、自走式の場合、大体1台当たり約50万から 160万という数字が出るわけですが、そうした中で計算しました場合は 280台から 900台という台数が計算できるわけですが、また機械式の場合に、1台当たり大体 200万円から 300万円程度かかるという想定でいきますと、 150台から 220台といった程度が見込まれると考えてございます。 次に、申し込みが多い場合の増額はあり得るかという問題ですが、本事業につきましてはできるだけ多く利用をいただくという考え方を持っております。増額につきましては状況等を判断しながら検討してまいりたいと、このように考えてございます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 中元都市計画部長。 〔都市計画部長中元成和君登壇〕 ◎都市計画部長(中元成和君) 21番南議員の再質疑にお答え申し上げます。 紀伊中之島駅周辺整備計画についてでございますが、現在第2阪和国道関連事業といたしまして、都市計画道路六十谷手平線、鉄道高架事業、それから城北中之島側道線の事業がございまして、これらの事業にあわせまして沿線の整備を図り、町づくりをしていかなくてはと考えてございます。幸い紀和駅、紀伊中之島駅周辺に国鉄清算事業団所有の空地がございますので、これら用地を有効利用をすべく事業計画を立て、関係当局と積極的に折衝を重ねることはもちろんのことですが、地区住民の理解を得ながらの町づくりに取り組んでまいりたい、そういう考えでございます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 池永建築部次長。 〔建築部次長池永 進君登壇〕 ◎建築部次長(池永進君) 21番南議員の再質疑にお答えを申し上げます。 まず、第1点の家賃はどのようになるのかとのことでございますが、公営住宅の家賃は原則として公営住宅法第12条第1項に規定する法定限度額以下で事業主体が条例で定めることとされておりまして、決定に際しては入居者階層の家賃負担能力等を考慮しながら政策的配慮から決定されております。 今回建設予定の薬種畑団地の家賃決定の目安の基準は、広瀬団地が対象となろうかと考えます。参考までに広瀬団地の家賃を申し上げますと、第1種で4万 5,000円、第2種で3万 4,000円、うち障害者住宅は2万 1,000円となっております。しかし、最近の地価の高騰や資材の値上がり等を勘案しながら決めてまいりたいと考えます。 次に、第2点の福祉住宅の間取り等の詳細についてでありますが、高齢者向け住宅については居住水準は第1種程度の大きさで、間取り等については安全であり、かつ機能性、快適性などを心がけ配慮したものを考えております。また、障害者向け住宅については、居住水準面積は第2種と変わらないが、肢体、視覚、聴覚、それぞれの障害に応じた間取り、設備等を工夫したものを考えております。いずれにいたしましても、関係部局とも十分御相談を申し上げながら進めてまいりたいと考えております。 最後に、第3点の地域におけるアセスメント、いわゆる日陰の問題、電波障害等の問題でございますが、当該建設地の用途地域は工業地域でございまして、建築基準法上特に問題はないものと思われますが、何分にも高層7階建ての建物でございますので、地元住民と十分協議を進めてまいりたいと思います。また、電波障害等の問題についても、事前に十分検査をし、なおかつ建設中に障害が生じれば速やかに対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 石垣教育長。 〔教育長石垣勝二君登壇〕 ◎教育長(石垣勝二君) 21番南議員の再質問にお答えいたします。 まず、第1点の実施の時期でございますが、水泳前に実施したらということでございますが、それは医師会の方と十分相談して実現への努力を重ねていきたいと、このように思います。 それから、発見の確率が高い方法を考えよということでございますが、小学校1年生の心臓病検診は先天性の疾患の発見であり、省略心音図、心電図検査でございます。また、中学校1年生については後天性の疾患の発見が目的でございまして、心電図標準12誘導法の実施がよいと医師会の指導を受けておるところでございますが、より確率の高い方法があれば実施する方向で、医師会とも十分相談してまいりたいと、このように思います。 それから、門扉の開閉の問題でございますが、これは原則としましては、そういう開閉によって子供の遅刻指導をするというようなことは、あくまでも好ましくないことであろうかと思います。それで、これが地獄の門とならないようにということでございますが、我々としましては、あくまでも子供を信頼することから指導を始めていきたい、信頼することによって遅刻をなくするような方法をとっていきたいと、このように考えておりますので、御了承いただきたいと思います。 ○議長(奥田善晴君) 答弁漏れはありませんか。 次に、堰本功君。--36番。 〔36番堰本 功君登壇〕(拍手) ◆36番(堰本功君) 議長の指名をいただきましたので、質疑をさせていただきます。 ただいま、午前及び午後にわたって南議員から広範かつ詳細な質疑がございましたので、私はその漏れた、その触れられなかった数点にとどめて、質疑を簡単にさせていただきます。 まず第1に、承第1号、市長専決処分についての平成元年度一般会計補正予算(第12号)について、歳入第11款県支出金、第3項県交付金、第3目農林水産業交付金、第1節農業交付金として、水田農業確立対策特別交付金2,660 万 5,000円を受け入れ、これを歳出において、第2款総務費、第1項総務管理費、第21目企画調整費、第25節積立金として、ふるさと基金に積み立てたのはなぜでしょうか、合点がいかないので教えていただきたい。これは財政部長にお願いします。 次に、議案第16号、公有水面埋立ての免許出願に対する意見についてお伺いします。 このことについて、市長は3つの条件を付して同意するとしていますが、この意見はおかしくないでしょうか。つまり出願人である和歌山県が、地元市長である和歌山市長に意見を聞いてきたのに対して、地元住民に周知すること、利害関係者の了解を得ることという条件をつけること自体おかしいのではないでしょうか。それなら和歌山市という自治体に意見を聞く意味がありません。地元住民も利害関係者も和歌山市民であります。市民に周知し了解を得て市の態度を決めるべきでないでしょうか。また、第3の条件に至っては、自家撞着も甚だしい。水質、騒音、景観等環境保全に十分配慮すること、とありますが、配慮したなら到底埋め立てに同意するという結論は出ないはずであります。 市長にお尋ねします。まず、この意見の回答期限はいつでしょうか。昨日も同僚議員の質問にもありましたが、ここで言うところの地元住民とはどの範囲の住民を指すのか。また、利害関係者とはどういう人たちを指すのか、言っていただきたい。そして、どうして同意するという結論になったのか、その理由を聞きたい。 議案第23号、平成2年度一般会計補正予算(第4号)について、その予算説明書の歳出第2款総務費、第2項徴税費、第1目税務総務費に第19節負担金、補助及び交付金として、新たにたばこ商業協同組合運営費補助金 120万円が含まれていますが、従前、補助金は事業に対してであって、運営費への補助金は出していないはず、出さないはずであります。方針を変更する新例を開くおつもりですか、お伺いしたい。これについて財政部長にお答えいただきたい。 最後に、議案第26号から議案第30号まで、5つの基金を設定する条例についてお尋ねします。 まず、基金とは特定の目的のために財産を維持管理する目的で設置するものであり、地方自治法上財産を維持するため及び資金を積み立てるための基金並びに定額の資金を運用をするための基金の2種類がありますが、今回一挙に5つの基金を設置して、市の財政運営への新しい手法として、こうした方法をとられているように感じられます。 そこで、減債基金のようにひもつきのものは別として、一般財源として使える金は基金として固定すべきではないと思うし、また特定の目的あるいは具体的事業の明確でない限り、基金は設置すべきでないと考えますが、市長の見解をお伺いしたい。特に今回、特定の会社名をつけた基金を設置していますが、これについてはいろいろと問題があると思います。そうしたことを考えずに、この基金を設置しようとしているのですか、市長のお考えを聞きたい。 以上で第1問を終わります。(拍手) ○議長(奥田善晴君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 36番堰本議員の質疑にお答え申し上げます。 公有水面埋め立ての問題でございますが、本計画は第4次和歌山県長期総合計画に基づき、和歌山下津港の港湾整備、背後市街地からの工場移転による都市環境改善及び協業化、共同化による地場産業基盤の整備を目的としたものであり、本埋め立てがなされることにより港湾機能の強化、生活環境の向上、地場産業の体質強化等が図られるものと考えるため同意するものであります。 回答期限はいつかとか、あるいは地元住民の範囲、関係者とはという御質問でございますが、担当部長からお答えさせたいと思います。 次に、基金の問題で、一般財源として使える金を基金としてすべきではないというふうに考えるが、これについての見解はということでございますが、一般財源として使えるお金でありましても、特定の行政目的のために設置する基金については、運用方法として私は間違いではないというふうに考えております。 次に、特定の会社名のつけた基金を設置しているのはなぜかということでございますが、この会社の会長から御寄附を受ける趣旨は、障害者の方々へ役立ててもらいたいというふうなことでございましたので、そうした目的を達するために基金を設置することとしたものでございます。御理解いただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 礒崎財政部長。 〔財政部長礒崎陽輔君登壇〕 ◎財政部長(礒崎陽輔君) 36番堰本議員の質疑にお答えいたします。 まず、水田農業確立対策特別交付金についての御質疑でございますが、水田農業確立対策特別交付金につきましては、国の補正予算の成立が平成2年3月27日と年度末ぎりぎりでございましたので、年度内において具体的な事業の執行ができないことから、この交付金の財源措置を明確にした上で年度を越して有効かつ計画的に使用するため、とりあえず設置目的とも矛盾しないふるさと基金に積み立てて運用したものでございますので、御理解を賜りたいと存じます。 次に、たばこ商業協同組合補助金についてでございますが、和歌山たばこ商業協同組合へは従前、奨励金を交付していましたが、性質上、奨励金としての交付は検討の必要があるとの観点から、行政改革の方針により廃止することとされたため、奨励金の交付制度を廃止したところでございます。今回は単なる奨励金から事業費補助的なものに性格を改めて、予算上補助金として和歌山たばこ商業協同組合に対して助成措置を講ずることとしたものでございます。補助事業の内容は、たばこ販売促進と組合員の税の申告指導等、組合業務運営に必要な補助、たばこギフト券拡大宣伝等の補助として支出するものでございます。 なお、類似都市25市に照会いたしましたところ、18市が補助金を支出、その他の市においては委託料を支出しているというような状況にございます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 井上土木部長。 〔土木部長井上隆勝君登壇〕 ◎土木部長(井上隆勝君) 36番堰本議員の質疑にお答え申し上げます。 住民とはということでございますが、隣接地区住民の雑賀崎、雑賀地区の住民と解しております。 それから、利害者とはということでございますが、観光組合、これは旅館業者でございますが観光組合、それから漁業組合、渡船業者、それから個人の漁業者、以上でございます。 それから、回答期限につきましては7月末日でございます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 36番。 〔36番堰本 功君登壇〕(拍手) ◆36番(堰本功君) まず、財政部長のお答えの水田農業確立対策特別交付金で、設置目的と矛盾しないので、ふるさと基金に入れたと言われましたですね。ふるさと基金はこれは自治省から来た金で企画部の所管でありまして、水田対策のこの交付金は、これは農林水産省から来た金で農林水産部の所管のお金である。だから、性質が全然違っているのに、このふるさと基金に入れることは、私は筋が通らないと思います。そしてふるさと基金は既に京橋プロムナードの事業の建設に使うということになっているわけですから、そこへ入れるのは私はどうしてもおかしい。結局これは今度の予算で基金にするのだから、その間の一時の便法で入れたにしては筋が通らないと思います。もっと理屈の合うような私は財政運営をしていただきたいと思います。 それから、たばこ商業協同組合運営費補助金について、これは従来、奨励金ということの交付金を出しておったと、こういうことでありますですね。それを事業的なものとして今回は補助金に変えたということでありますが、私の聞きたいのは、どうして奨励金を出したのかということです。これはたばこ消費税と関係あるのでしょう、あるのだと思うんですが、よくわかりません。 とにかく行政改革の柱の一つは、私は補助金の整理にあると思います。しかも本市の場合、この大きな柱である補助金の整理については全然といって手をつけていません。それどころか、さらに補助対象及び補助額ともに増加している傾向にあります。しかも今回、新たに団体の運営費まで補助金を出そうということで、行財政改革に全然逆行していると思います。このことを強く指摘しておきたいと思います。 さらに補助金については、本市交付規則があります。その規則第3条に規定する交付申請書の添付書類を見ても、事業または事務の計算書、理由書、事業費または事務費の予算書とあり、運営費は予想されておらず、そうした意味から同規則違反の疑いがあると思われます。とにかく運営費補助金と予算書に載っておるのですから、今後類似団体から、この運営費補助、運営費について補助してもらいたいと、こういう申請が予想をされます。これは補助金の補助事業の対象にほかなりません。こういうことは私は慎重にしてもらいたいと思います。 次に、埋め立ての出願の同意についてお聞きしました。市長の答弁では、同意の理由は生活環境の改善と言われたですね。それから地場産業の振興とか、少し聞き取れなかったですが、少なくとも生活環境の改善という言葉がありました。この工業団地をあの地に持ってきて、どうして生活環境が改善されるのでしょうか。 それからまた、土木部長のお話では、地元住民は雑賀崎、雑賀地区を指し、利害関係者は旅館業者等と、それから7月末が回答期限であると、こういう答弁でありました。この知事の、県からの同意を求める書類は4月27日に提出されております。それ以来今日まで市としてどういう地元民の周知徹底及び利害関係者に了解を求める方法を講じて、そしてその結果、同意するという結論に達したのでしょうか。私は何もしていないと思います。私は、きのうも同僚議員の話にありましたような、雑賀地区の自治会長をしておりますが、私には何もこの話はありませんでしたから、きっと、なかっただろうと思います。まことに冒頭申し上げましたように、この意見書は不可思議でありますし、また無責任な結論であると思います。おかしいと思いませんか。おかしいと思わないから、こういう意見を出してきたのでしょうけれども、先ほども言いましたように、和歌山市という自治体の意見を聞いてきて、その回答がそちらで関係者の了解を得てくれというのであれば、何のための意見聴取か、自治体の主体性放棄にほかならない。それ以外の何物でもないと思います。この論理がどうしてわかってくれないのか情けないと思います。しかし、情けながってばかりはおれません。事は非常に重大です。 まず、公有水面埋立法第4条第1項第1号には、「国土利用上適正且合理的ナルコト」とあります。これが合理的な計画でしょうか。 第2号に「其ノ埋立ガ環境保全及災害防止ニ付十分配慮セラレタルモノナルコト」これは条件にも書いてます。本市の出す同意の条件にも書いてますが、環境保全にこの計画が役に立つのでしょうか。十分配慮せられたるものでしょうか。 第3号に「埋立地ノ用途ガ土地利用又ハ環境保全ニ関スル国又ハ地方公共団体ノ法律ニ基ク計画ニ違背セザルコト」とあります。埋立予定地はその位置自体、あるいは少なくともその水面に隣接した土地は、自然公園法第2条第2号に規定するところの「わが国の風景を代表するに足りる傑出した自然の風景地」として瀬戸内海国立公園の特別地域に指定されている地域であります。また、この水面の南に隣接する雑賀崎地区は、風致地区及び都市計画公園緑地にも指定されています。この水面を埋め立て、金属機械器具製造の工業団地を造成しようということは、さきの公有水面埋立法に照らしても、本市の土地利用から見ても、到底容認できない計画であります。 特に、さきの市長の所信表明にも、加太から和歌浦湾にかけて一大海洋総合リゾート地の成立を図る現在の市政の方針から見て、和歌浦湾の北の入口に、このような工業団地の造成は論外の計画であると思います。市長はどうお考えですか。 この回答期限は7月末ということでありますが、この議案を撤回し、市の方針に照らし検討をし直すとともに、地元住民及び関係者の意見を聞き、改めて市の意見を出すべきであると考えるものであります。市長はどうお考えか。 基金について。国際交流にしても、博物館振興にしても、いきがい対策にしても、水田農業確立対策にしても、いずれも各年度において予算を組み、事業を推進してきたところであります。何も基金を設置しなくてもという感じであります。ちょうど財産を売って小金が入ったので、本市の場合は競馬場跡地でしたけれども、何々のためにという小口の預金を幾つかし、何冊かの預金通帳を眺めて、幾つもの事業をしているかのように悦に入っている図を想像します。特に特定の会社名をつけることについては慎重にしてほしいと思います。確かに本市の場合、個人あるいは会社の名をつけた施設、例えば松下体育館、あるいは老人福祉大岩基金、みどり大岩基金、文化スポーツ住友基金といったものがあります。私は本来個人あるいは会社の名はつけるべきではないと思います。つけるにしても、少なくともそれは利用者が不特定多数で特定されないもの、また、その名称によって何らかの心理的影響の受けないものに限るべきだと思います。 こうした観点から、今回の福祉みます基金については非常に問題が多いと思います。まず、当該会社が外国国籍の人によって経営されている会社であること。極めて政治的色彩の強い会社であること。さらに税金面で問題のあった会社であること。こうしたことを考えれば、この基金について会長の善意であるからといって、そのまま受け取ることについては非常に賛成しがたいものがあります。市長の再考を求めたいと思います。 以上で第2問を終わります。(拍手) ○議長(奥田善晴君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 36番堰本議員の再質疑にお答え申し上げます。 埋め立ての問題で、所信表明の中に、加太から和歌浦湾にかけてリゾート開発をしていくという、そういうふうな話があったのに、こうした埋め立てをするということについてはおかしいのではないかということでございますけれども、現実は木材港を中心といたしました、この申請、同意を求められている場所につきましては産業地帯になっているわけでございまして、やむを得ないものというふうに考えております。 次に、同意をするということについての検討のし直しをしてはどうかということでございますが、今回は議会にこういうような形で、同意するというふうな形で御提案申し上げておりますので、どうかひとつ御審議をいただき御賛同を賜りたいと思います。 次に、基金の問題で、特定の会社名をつけているというふうな問題点につきまして、再考をしてどうかということでございますが、特定の会社名をつけましたのは、寄附者の御好意に報いる意味から、その会社名をつけたわけでございますけれども、議員御指摘のような再考をするというふうな考えはございませんので、どうかひとつ御理解賜りたいと思います。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 礒崎財政部長。 〔財政部長礒崎陽輔君登壇〕 ◎財政部長(礒崎陽輔君) 36番堰本議員の再質疑にお答えいたします。 まず、水田農業確立対策特別交付金の件でございますが、御承知のとおり、本市のふるさと基金というのは、国のふるさと創生事業の一環として設けたものでございます。農林省におきましても、今回の交付金につきましては、ふるさと創生の農林省版であるというような説明を国においてもなされております。 そのふるさと基金の性格でございますが、先ほどこれを京橋プロムナードに使うという御指摘ございましたが、ふるさと基金を京橋プロムナードに使うんではなくて、ふるさと基金に現在積み立てております1億円を京橋プロムナードの事業に使うということでございまして、ふるさと基金というのは今後もう少し多面的なものに使うべき基金であるというふうに認識いたしております。 また、もう1つの観点は、財源措置の明確化という点がございまして、これをもし基金等に対する歳出措置をいたしませんと、この金額がそのまま平成元年度の黒字額になっておったわけでございまして、黒字額がこれだけふえますと、適切な財政収支を反映しない数字になりますので、そのような観点からも一応の財源措置をさせていただいたわけでございます。 次に、たばこ商業協同組合運営費補助金についてでございますが、どうして奨励金を出していたのかという点につきましては、これはもちろんたばこ消費税の納税に対して奨励金という形で出しておったわけですけれど、行革の中の議論の中で納税義務というのは国民みんなにあるわけですから、納税をしたからといって奨励金を出すのはおかしいんではないかという当たり前な議論をいたしまして、奨励金は廃止ということに決定いたしたわけでございます。 先ほど運営費補助という御指摘もございましたが、基本的には先ほど言いましたように、納税指導やギフト券の拡大宣伝等に対する事業費補助として考えてございます。運営補助の新設に対しては慎重に対応せよという御指摘につきましては、御指摘に従いまして慎重に対応していきたいと考えてございます。 それから最後、基金の関係で、つくる必要がないのではないかということを御指摘ございましたが、今回和歌山市の単独事業でつくりますのは、国際交流基金と博物館振興基金でございます。 国際交流基金につきましては、単年度、単年度の財政状況にかかわりなく一定の事業を毎年継続して行うと。そういう意味で赤字だから事業を減らすとか、黒字だからいっぱいやるとかいうことではなくって、毎年度一定の規模の国際交流事業をやっていきたいというのが主な目的でございます。 それから、博物館振興基金につきましては、これまた少し観点が違いまして、これは年度間の財源調整でございまして、既存の単年度予算主義の中での予算措置では大きいものを買いたくても買えないと、あるいは少ない予算の中では余りいいものも買えないということがございますので、そういうことのないように基金を積み立てて、ある意味で余りいい品がないときは予算を余らしてそれを積み立てておくと。そういうことの積み重ねで、あるいは大きい立派な品物も買える場合もあろうかというふうに、そういう観点から年度間の財源調整を図るために設けたと。いずれも、それぞれ基金を設けるだけの趣旨はございますし、そのように御説明しておるつもりでございますので、どうかこれも御理解を賜りたいと存じます。 以上でございます。 ○議長(奥田善晴君) 36番。 〔36番堰本 功君登壇〕(拍手) ◆36番(堰本功君) まず、財政部長の答弁から、別に答弁は求めておらなかったんですけれども、いろいろお話がありました。例えば水田農業確立対策特別交付金は、ふるさと基金の農林省版であるというようなお話もありましたが、何かいい例がないものかといろいろきのうから考えておったんですけれども、余りないんです。いい例かよくわかりませんけれども、例えばカキは海のレモンであると、だからカキはレモンの類に入れるというようなことで、やっぱり私はこれはおかしいと思います。だから、そのまま金を置いておいて繰越金にして、もうこの4月1日で年度変わってこの基金に積み立てたと、基金を設置したと。そこへ置いたということでいいんじゃないかと思うんですけれども、無理やりどうして専決処分でふるさと基金に入れたのかわかりませんし、それからまた、ふるさと基金と京橋プロムナードの関係でも、何かちょっと理解しがたい説明がありましたが、それは別によろしいです。 それから、たばこの協同組合のこれについても私は少し理解できない。つまり納税、たばこ消費税との関係で奨励金を従来出しておったと。それなら商品切手発行税というのもありますから、デパートやスーパーにまた奨励金、今度は運営費の補助金も出さなければいけないし、ゴルフ場利用税というのもあるから、ゴルフ場の会社の団体といいますか、軽自動車はこれはもうオートバイの販売店とか、整備工場なんかにも出さなければいけないというようなことにもなりますから、やっぱり私はこうしたことについては慎重にすべきであると、こう思います。 これはそれとして、まあこうした問題は小さい問題です。問題はこの埋め立てと、それからこの基金について。市長の答弁は、埋め立てについては、これはもうやむを得ないからというお話でありました。やむを得ないということで引き下がるわけには私はいかない大きな問題だと、こう思います。市長はかつて法律を無視して砂の丸に駐車場をつくるというような蛮勇を振るわれたのに、どうしてこういうことについてやむを得ないというあきらめの心境になるのですか、私は理解できません。 とにかくしかし、埋め立てについては、市長は改める気がないようであります。マリーナの埋め立てについても自然破壊、環境保全について心配でしたが、この埋め立ては市中の公害企業の移転先として団地化をしようというもので、もってのほかの私は計画であると思います。一昨年でしたか、紀州ミールの魚のかすといいますか、アラといいますか、処理工場をつくるということで地元住民がもめた事件がありました。今度の工業団地は公害の範囲、その性質でミールの比ではありません。風致地区の住環境は根本的に破壊されるという事態であります。そのことについて住民に何も知らせない。知らそうとしない。これでは自治体の存在意義はありません。 市の、市長の言うところの、加太から和歌浦湾へかけて海洋リゾート地の形成でという、その話も空手形にする計画であるのに、なぜ同意するのでしょうか。水軒浜、磯ノ浦の景勝地、比類なき海水浴場をつぶし、本市にとってどれだけの大きな損失をもたらしたことか。マリーナ、そして今またこの埋め立てで本市の誇るべき景勝地、海岸美はさらに切断され、壊滅に瀕しようとしています。歴史は繰り返すといいます。何の教訓も学ばず、生かさずして、余計に奈落の底に沈むばかりであります。 この埋立予定地の海面に面して旅館が建っております。そこには西の海に沈む太陽を眺める日本一という部屋があるそうです。こうした光景も金属機械器具工業団地の煙突で永久に失われてしまいます。水質汚濁、騒音、大気汚染等、雑賀崎、雑賀の地も住みにくくなります。このことに対して市民が反対する権利はないのでしょうか。市は市民の健康、安全、快適な住環境を守ってくれないのですか。さらに本問題について真剣な、慎重な検討を議会同僚各位にお願いするものであります。 次に、基金について。これについても市長は再考する考えはないようであります。かつて、前市長の時代のことは余り言いたくないですけれども、前市長の時代に、船舶振興財団からの資金を受けて、市に何か施設を建てようという話がありました。船舶振興財団の会長は日本空手道連盟の会長でもあります。あのテレビでよく出てくる有名な人物であります。国連の文化賞ももらった立派な人であります。前市長は、全日本空手道連盟の副会長でありますので、しょっちゅう顔を合わせてじっこんにしておりまして、その関係からそういう話が出たわけでありますけれども、建てた施設に、その財団からもらったというプレートをはめる、それが条件でありましたので、これはぐあいが悪いということで、その話は実現しませんでした。私はこれが良識だと思います。 特に私は、この基金が在宅心身障害児者のための基金であるだけに、余計に私は問題があると思います。心身障害児者は一番社会の福祉を必要とする人たちです。そしてこうした人たちに対する福祉が十分でないことも事実であります。残念ながら事実であります。その足りない分を外国人の会社の資金で補おうとすることについて、私は和歌山市民として、特に市政に携わる者として恥ずかしいと思います。余っている金があるのなら、余っている金がなくても、身を削ってでもひねり出してすべきでありますし、現に基金に積み立てる金があるのなら、市の金でこうした在宅心身障害児者の福祉資金を積み立てるべきです。 外国人の企業の資金を市行政に受けることは避けるべきであると思いますが、百歩譲って受けるにしても、国際交流のための資金として基金を設置すべきが一番妥当であると思います。ちょうど国際交流基金3億が今積まれておりますから、これを在宅心身障害児者福祉基金として、また福祉みます基金1億円は国際交流基金として組みかえるよう、当局及び議会に提案、要望して、私の質疑を終わります。(拍手) ○議長(奥田善晴君) お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ延会し、明7月18日午前10時から会議を開くことにいたしたいと思います。 これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(奥田善晴君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 本日はこれにて延会いたします。          午後2時44分延会    -------------- 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。   議長   奥田善晴   議員   和田秀教   議員   大艸主馬   議員   岡本 基...